はじめまして、こんにちは。
このページを見てくださっているということは、
少なからず興味を持っていただけたということだと思っています。
これも何かの縁です、どうぞ最後までお付き合いください。
なぜこの活動を始めようと思ったのか。
なぜ動き始めたのか。何がしたいのか。
別に感動するような理由はないかもしれない。
面白くないかもしれない。
でも「自分にできることを」やりたかっただけです。
ストーリー
たまたまとあるディスカウントストアのペットコーナーを覗いたのがきっかけでした。
私はそこにいた、一匹の生後4か月のアメリカンショートヘアmixの子猫に、目を奪われたのです。
感覚で言うと、一目惚れでした。
元値から随分叩き売りに近い金額になっていたその子を、衝動買いしてしまったんです!
そして契約から3日後、その子猫は我が家にやってきました。「瓈央(りお)」と名付けました。
そこから私の動物だらけライフは始まりました。その時点でハムスター6匹、猫1匹。
(ハムスターと猫一緒に飼育して大丈夫なのか?と思われた方もいると思いますが、
完全に部屋を分けていたので事故は起きませんでした。そこについてはいつか記事にします)
ハムスターを飼い始めた時も当たり前ですが飼育方法やその他諸々、たくさん勉強しましたが
猫を飼い始めたことによってまたさらに勉強をしました。
そこでわかった殺処分の現実や、無責任な飼育、虐待など、最初は目を背けていました。
自分には関係ない、この子を可愛がっていければいい。と。
そうこうしているうちに、ネットの記事を鵜吞みにした私は里親募集サイト「ペットのおうち」で
瓈央に友達がいた方がいいだろう、と子猫を迎えます。
(今思えばだいぶクレイジーなことをしていたけど当時はかなりお金があったので気にしてませんでした)
その子猫は、猫白血病ウイルスに感染していました。去勢手術の時にわかったのです。
そこで初めて外猫として生きる過酷さ、治療法も薬もない絶望を叩きつけられます。
夜は必ず一緒の布団で寝る可愛い子でした。願い空しく、2歳にもならないで虹の橋を渡りました。
2018年には全てのハムスター達も看取りました。何度経験しても命の終わりは絶望でいっぱいです。
もう命の終わりを見届けるのも辛いな、と思っていた矢先、
ペットのおうちでブログや成長記録を残していた私に一匹の猫の里親募集が目にとまります。
「この猫をどうか助けてあげてください」というタイトル。
単身者でも高齢者でも応募OK、とにかく急いでいるのが伝わりました。
なんと猫がリードで繋がれていて自由に歩き回れずお腹も空かせてガリガリだと。
なんとなく親切心で変な輩に渡されないよう、一時保護を名乗り出たところを
投稿主様に信用していただけて、条件付きで我が家に迎えることにしました。三毛の女の子です。
ああ、飼われていてもこんな過酷なことがあるのか、とやはり絶望で胸がいっぱいでした。
絶望するたび、目を背けていた事柄を直視するはめになる。
そこからこの国での動物の現実を、目をそらさずに見るようになりました。
殺処分の現実、無責任な飼い方、治らない病、外猫の過酷な環境、虐待問題。
そして保護団体の存在と、パンク寸前な世界。
「自分に何かできることがあるだろうか、いや、こんな単身者の個人が…」
そんな時ツイッターを開いたら、ある言葉が飛び込んできます。
「やらない善より、やる偽善」
私は確かに、保護施設の建設をしたり、保護団体へ万単位の寄付をしたり、あれもこれもと引き取ったり、できません。今家にいる子たちの幸せを最優先しなければならないのもわかってます。
そんな中でも何かできることはないか。
悲しい写真と一緒に寄付のお願い、この流れを変えられないか。
人間だもの、見たくないものって人それぞれあると思うんです。
いきなりガス室の写真とか虐待で死んだ子の写真とか、現実なんですけど見たくない人もいる。
そして悲しいことに怪しげな保護団体も増えてきて本当に寄付すべきなのか悩んでしまう人もいる。
どうせ自分にできることなんてない、と思っている人もいる。
外猫の映え写真を見て「かわいー♡」って言ってる人たちもいる。
ペットショップの窓ガラスを覗き込んで「かわいー♡」って言ってる人たちもいる。
「かわいー♡」の裏側で、必死に戦っているボランティアさん達もいる。
猫が嫌いな人たちもいる。
その裏でどうにか共存できないかと模索する人たちもいる。
譲渡相手を間違えて犠牲になった子たちのために涙を流し続ける人もいる。
いろんな人がいる中で、自分にできることは何だろう。
悶々と考えていたある日、健康診断のために行った動物病院で
「入院している子たちのために、必要なくなったバスタオルや毛布を分けてください」
という張り紙を見て、健康診断の結果を聞きに行った日にバスタオルを7枚ほど持っていきました。
看護師さんが目を輝かせながら「ありがとうございます」と何度も言ってくれました。
「大きなことじゃなくてもいい、小さなことでも自分にできることをやったんだ」
と、不思議な気持ちのまま車を運転して帰ったあの日。
帰宅して再婚した夫に、リビングで言いました。
「あたしさ、自分にできること、なんかやってみるわ」
同じ方向を向いてくれていた夫は「やってみなよ」と言ってくれました。
絶望から学んだこと、パソコンの画面越しに見たこと、SNSの必死の投稿、
悩み立ち止まる人たち、戦い続ける人たち、何も知らない人たち、
色々なものを見て学んで嚙み砕いた結果が「秘密結社猫のために生きよ」です。
自分にできることを、やれるだけやってみます。
2022年10月 出山 環生